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学生必見! ワンランク上の資料作りのヒント 『色覚障害から学ぶ「見える」ノウハウ』

色覚障害とは?

人間の目の網膜には3種類の細胞があります。

それぞれ赤・緑・青を感じる物質を持っており、いずれかの機能が損なわれた状態が「色覚障害」です。

体感しよう

どのような見え方になるか

簡単ではありますが疑似体験をしてみましょう。

「オレンジを見てください」

症状が重くなると識別できる色も狭まります。

※ここでは識別の難しさを実感していただくためにすべての丸を同色で示しております。

実はこんなに違う

色のみでは違いが分かりませんでした 。

では、どうする?

色のみに頼った判断では人によって、分かりづらい、読み取りづらいことを体感いただけたのではないでしょうか。

しかし「特に見えにくい色もないし何もしなくて良いだろう」と思いこまないでください。

本日は若年層にも出来る簡単なアイデアを紹介します。

学生の皆さんは、プレゼン資料作りにも大いに生かせるため必見です!

『模様』や『柄』を活用しよう

色だけを頼った判断ではなく、『模様』や『柄』といった色以外の視覚的な判断要素がプラスできます。

図形の『形』を活用しよう

図形の『形』という色以外の視覚的な判断要素がプラスできます。

ここからは、視覚的な判断を『色』だけに頼った場合の問題点の具体例をいくつか紹介していきます。

問題① 同色化

下のサンプルを見てみましょう。左のグラフのように国別にそれぞれ4色で見える棒グラフが、色覚障害の方の場合、右のグラフのように2色に見えてしまいます。

問題② 色で表す危険度

下の図を見てください。左側のように『色』のみで危険度を表している場合、『色』を識別できない方は危険度の判断ができません。正確な情報を伝えるためには『色』だけではなく、数値といった『色』以外の視覚的な判断材料も一緒に提供することが大切です。

『色』のみで表現しなければならない場合は、下の図のようによりはっきりとしたコントラストにすることが推奨されています。

色覚障害の方への細かい配慮の事例

東京メトロでは、色覚バリアフリーのために細かな配慮と工夫がされた路線図に改良されています。

『目に見えない』ことへも配慮を

色覚障害を抱えている方は見た目では分かりません。

擦り傷や切り傷のように見えないからこそ、工夫と配慮が必要です。

色覚障害の方を意識した場合だけでなく、今後の資料作成においても「見やすさ」と「分かりやすさ」により配慮を工夫を加えることでワンランク上の資料が出来上がります。

より多くの人々が暮らしやすい環境を作ることが出来るのは私たち一人一人の行動なのです。ぜひ、今日から取り入れられるアクセシビリティを実行してみませんか?

あなたの小さな1つの配慮が見えない誰かの「見えない」を「見える」に変ることができます。

この記事を作成するのに参考にしたサイト

カラーユニバーサルデザインガイド CUDの具体例(折れ線グラフ)です – 福島県ホームページ

案内サインの表示例/色覚障害に対応する路線図等の表示方法の工夫 | バリアフリー整備ガイドライン事例集 (ecomo.or.jp)

見分けやすい津波警報の配色・色調の策定(全テレビ局で統一) (uni-koeln.de)

※この記事は、弊社インターン生が同世代に対してアクセシビリティを広めるために考え作成した記事です。

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